【美しい日本語】時間帯を表す「空」の名前
小説などの文章表現には欠かせない自然の描写。
これらは時間帯や雰囲気、心の描写としても活躍することがありますよね。
今回は空の様子を示す言葉を、時間帯別にまとめてみました。
●夜明け前
・暁(あかつき) = 「未明」「明け方」「夜明け」
太陽が出る前の、空が明るくなり始める時間。明るくなる前の状態。
(夜を三区分すると、日の入りから順に「宵」「夜半」「暁」となり、その内で最も日の出に近い時間)
・東雲(しののめ) = 「曙」
太陽が出る前の、東の空が明るくなる時間。暁よりも日の出に近い、空が茜色に染まる頃。
・曙(あけぼの) = 「東雲」
夜が明け始め、日の出が始まる一歩手前の時間。
(夜から明け方にかけて、その推移を細分化するのであれば、暁→東雲→曙となる)
●朝
・黎明(れいめい)
夜明け、明け方の時間。橙、紫、青が混じったような美しい空。
・朝焼け(あさやけ)
日の出のとき、東の空が赤く見える現象。
●夕方
・夕焼け(ゆうやけ)
日の入りにあたって、西の空が赤く染まる現象。
・夕暮れ(ゆうぐれ)
日が沈む時間。夕焼けが見える時間。
・黄昏時(たそがれ) = 「誰彼時」「逢魔時/大禍時」
夕方の薄暗い時間。「誰彼は」と相手に尋ねなければ顔が分からないような薄暗さ。
魔のものに出会いやすい時間として、「逢魔が時」(おうまがとき)とも呼ばれる。
●夜
・宵(よい)
日が暮れてすぐの時間。
(夜の時間を三区分すると「宵」「夜半」「暁」となり、その内で最も日の入りに近い時間)
●その他共通表現
・薄明(はくめい)
日の出前や日の入り直後の、うっすらと明るい空の表現。
光が織りなす、美しい空の光景。
作品タイトルや情景描写において、少しだけ言い回しを変えてみるだけでも、音として表現される新たな美しさがあるかもしれませんね。