【美しい日本語】光が作り出す幻想的な「空」の現象
何気なく見上げる空。
そこにある美しくも不思議な現象には、数々の名前がつけられています。
今回はそこから、光が作り出す空の現象をピックアップしてみました。
●光芒(こうぼう)
雲の隙間から降り立つ光の筋。今にも天使が舞い降りてきそうな、この光の柱を見たことはありますか?
一般に、「天使の梯子」などとも呼ばれるこの光は、光芒と呼ばれています。
この光芒が生み出す幻想的な光景を、いくつかご紹介します。
・太陽柱(たいようちゅう)
太陽から真っ直ぐに立ち上る、一本の光の筋(光芒)が見える現象です。
日の出や日没の際に確認できることがあります。
・月柱(げっちゅう)
太陽柱と同様に、月から真っ直ぐに立ち上る、一本の光芒が見える現象です。
・光柱(こうちゅう)
こちらは、遠くの街灯や漁火を光源として、空に立ち上る光芒が見える現象です。
太陽柱や月柱にくらべて高く見えるほか、光源の数だけ柱が見える、といった特徴があります。
(漁火による光柱を、「漁火光柱」ともいいます)
●白虹(しろにじ/はっこう)
白い虹、というものをご存知でしょうか。
光の屈折によって生まれる七色の虹は、雨上がりの光景としても有名ですよね。
しかし、同様の原理で発生しながらも、光の弱さなどといった理由から、肉眼では白色として確認できる虹というものがあります。
この白虹によって象られる現象を、いくつかご紹介します。
・日暈(ひがさ/にちうん)/月暈(つきがさ/げつうん)
太陽や月を中心として、その周囲に光の輪が表れる現象のことです。
太陽や月に薄い雲がかかったときに発生します。
・月虹(げっこう)
夜間、月の光によって表れる虹のことです。
虹色として確認出来る場合もありますが、月の光の弱さから、白い虹として確認出来る場合もあります。
・霧虹(きりにじ)
霧によって光が拡散され、白色の光の輪が見える現象です。
太陽を中心に輪が生まれる日暈などとは異なり、こちらは太陽を背にしたときに見える光景です。
●その他にも……。
・幻日(げんじつ)/幻月(げんげつ)
太陽や月が空にあるとき、同じ高さの離れた場所に、同様の光が見える現象です。
・彩雲(さいうん)
太陽の近くを通りかかった雲が、虹のような様々な色に見える現象です。
こうした光の現象は、大気光学現象と呼ばれています。
光と大気が織りなす美しい光景は、まだまだ存在していますから、興味があれば是非とも調べてみてくださいね。